ふるさと納税で意識的に納税をしよう

お金と税金

年末に差し迫ると、テレビCMで「ふるさと納税」を見ることも多いのではないでしょうか?

そのCMを見て、流す人もいれば、「あ、ふるさと納税しなきゃ」とサイトを開く方もいるでしょう。

もし、あなたがふるさと納税をしていないならば。

それは、とてももったいないことです。

特に会社員の方は、ふるさと納税のことを学んで、まずは少しからでもやってみましょう!

一度始めると、辞められないくらい、良いものですよ!

ふるさと納税とは?

まずは、ふるさと納税の説明です。

あなたは、ふるさと納税に対して、どんなイメージを持っていますか?

「何か、お米とか、お肉とかがもらえるやつ?」

「自分の故郷に納税をする…みたいな?」

「した方が良いとは聞くけど、難しそうで、わからない…」

だいたい、こんなイメージではないかと思います。

難しいと思われがちですが、実際はとても簡単です。

知らないから難しいだけであって、納税という言葉が入っているから難しく感じるだけであって、仕組みを理解してしまえば、あなたもふるさと納税をしたくなります。

ただ、実際に税金の世界から理解までしようとすると、少し難しく感じてしまうかもしれないので、イメージと流れだけ、理解されてみてくださいね。

では、解説、はじめます。

あなたはどこに納税をしていますか?

あなたが働いて稼いだお金から納める税金。

それは、どこに納税しますか?

「え?国じゃないの?」

そうです。あなたが稼いだ所得に対しては、所得税と言われる税金で、国に納めることになります。

ただ、所得に対して、納める税金は、所得税だけではありません。

住民税と言われる税金も、納めなければなりません。

この住民税の納税先。それは、今、あなたが住んでいる「場所」です。

住民税は、都道府県と市区町村にそれぞれ納める税金です。

そのため、東京都港区に住んでいる方であれば、東京都と港区に。

福岡県福岡市に住んでいる方であれば、福岡県と福岡市に。

それぞれ納税を行います。

これも所得税と同様、基本的には、給与から天引きをされ、会社が代わりに納税をしてくれるので、会社員の方であれば、納税をしているという感覚はあまりないかもしれませんね。

給与明細を見てみると、しっかりと記載されていますので、一度確認をされてみてくださいね。

税金が集まるのは、働き手が多い都会

と、いうことは、住む人が多い場所に、税金が集まることになります。

これは、当たり前に思いがちですが、一つのアンバランスが起こります。

それは、生まれ育った場所と、働く場所が違うということです。

例えば、沖縄県那覇市で生まれた人が、そのまま那覇市で育ち、那覇市の職場で働いているとしましょう。

この場合には、生まれ育った場所に、働いたことで納めるべき税金を納めることになります。

私たちが小学校に通えていたのも、安心して過ごせていたのも、税金があったことによるものです。

自分たちが子どもの時には、税金の存在に助けられたように、大人になった時には、これからの子どもたちのために、税金を納めるのは、悪い気がしないでしょう。

しかし。生まれ育った場所で、生涯住み続けるというケースは、あまりにも少ないことが実情です。

都会に働きに行ったり、結婚によって違う場所へと行くことになったり、仕事の関係で各地を転々とする方もいることでしょう。

すると、仕事がある都会に、税金を納める人が集まることになります。

そのため、都会には、税金が多く集まり、生まれ育った田舎には、なかなか税金が集まらないという現象が起こってしまいます。

そうなると、田舎の財政は厳しくなり、故郷の街が廃れていってしまいます。

そこで生まれた”ふるさと納税”だったが…

そんな現状を打破しようと始まったのが、「ふるさと納税」という制度です。

何もしなければ、今、住んでいる地域に納税される税金を、あらかじめ選択することで、他の地域に納税をすることができるようになりました。

選べるのは、あなたが生まれ育った故郷だけではなくて、旅行の時に気に入った地域や、応援したい自治体など、あなたが好きな場所に納税をすることができます。

そうすることで、応援をしたいという地方に納税が集まり、その集まった税金を財源に、さまざまな施作を行うことができます。

子どもたちに対する教育費、道路工事代、災害時の復興費など。

それぞれの地方ならではの悩みに合わせて、税金が使われていきます。

「これぞ、税金」という使い方ですよね。

しかし…。忙しい現代人。

わざわざ、故郷や地方のために時間を割いて、手を動かして。

ふるさと納税をするという方は、なかなかいませんでした。

そのため、現状が大きく変わることは、ありませんでした。

”お礼”というカタチでメリットがあると、人は動いた

地方からすれば、是が非でも、ふるさと納税をしてもらいたい。

そんな時に生まれたのが、ふるさと納税をした人に対して、お礼として、返礼品を渡すという、今のふるさと納税の仕組みです。

ふるさと納税をすると、その金額に応じて、地方からお礼として、「肉、魚、米、野菜など」の返礼品を渡すことにしました。

人はメリットがあると、動きます。

何もしなければ、ただ納税するだけの税金。

それが、ふるさと納税という手続きを踏めば、モノがもらえる。

メリットの大きい制度に、年々、認知度も増え、多くの人がふるさと納税を行いました。

これで、都会で納めるはずだった税金が、それぞれの地方に分配されることになり、さまざまな問題が残る中も、ふるさと納税は大成功だったと言えます。

地方によっては、返礼品に差があるため、人気の返礼品がある地方には、多くの納税が集まるなど、今では、少し趣旨がズレてきている部分もあるので、全部とは言いませんが、やはり少しくらいは、あなたが生まれ育った故郷にふるさと納税をされてくださいね。

でも、やっぱ…。カニや高級黒毛和牛に、美味しいお米など、欲しいですよね(笑)

バランスを見ながら、ふるさと納税の趣旨を理解しながら、楽しくふるさと納税をされてくださいね。

納税は立派な社会貢献であり、恩返しですから!

チャンスは1年ごとに

このふるさと納税ですが、それぞれの年収に応じて、ふるさと納税できる金額が変わります。

年収が高い人ほど、ふるさと納税できる金額は上がります。

何も考えずに、とりあえずふるさと納税をすると、税制のメリットを受けられない可能性もありますので、注意が必要です。

詳しい計算方法については、実はなかなか複雑です…。

しかし、「さとふる」や「ふるさとチョイス」などのふるさと納税のサイトにて、簡単に調べることができてしまいます。

その際には、年末調整の時にもらえる「源泉徴収票」が必要ですので、お手元にご準備の上で、試算をされてみてくださいね。

ちなみに、所得税と住民税の計算期間が毎年1月1日から12月31日までの関係で、ふるさと納税は毎年行うことができます。

というか、毎年、区切って、計算が行われることになります。

そのため、去年やらなかったから、今年は2倍しよう!だなんてことはできません。

1年区切りです。チャンスは1年ごとというイメージですね。

今年、まだ、ふるさと納税をされていない方は、ぜひされてみてくださいね!

12月31日までに支払った分が、今年のふるさと納税の対象になります。

今年もあと少し。後回しにしがちではあるので、お忘れなく…。

さあ、ふるさと納税をやってみよう!

いかがでしたか?

ふるさと納税に少し、興味が湧いてきたのではないでしょうか?

まずはやってみる!これが一番です。

ふるさと納税のサイトを見ることから始めるのもオススメです。

<参考までに>

○ふるなびはこちらから ○ふるさとチョイスはこちらから

思ったより、いろんな返礼品があったり、あなたが好きなものや欲しいものがあるかもしれません。

1年間頑張った自分へのご褒美に。美味しいものでも食べて、自分を喜ばせてあげましょう!

これも立派な「納税」です

実際にされたら分かりますが、ふるさと納税をする際には、こんなことを聞かれます。

「この納税は何のために使ってもらいますか?」と。

そこで、「子どもたちのため」「地域復興のため」「美化整備のため」など、その地方ならではの、項目を選ぶことができます。

私は、これこそが、納税だと思います。

自分が納める税金の使途くらいは決めたいですよね。

そんなこともできるので、私は、ふるさと納税を気に入っています。

ちなみに、私は、地元の対馬にふるさと納税を行い、子どもたちのために使って欲しいと伝えています。

大人になった今だからこそできる地方への恩返しであり、未来の子どもたちに対する恩送り。

来年は、今年よりも多くふるさと納税できるように…とも思えるので、とても良い制度ですよ。

ただ、なんとなく、給与から天引きをされて、納税の意識もないままに、納税をするのか。

それとも、意識的に、納税をしているという感覚を持って、納税をするのか。

ふるさと納税も立派な納税です。

ぜひ、胸を張って、自分の気分が上がる場所へ、ふるさと納税をされてくださいね。

お読み頂き、ありがとうございました。

ふるさと納税後の税務申告などは、ふるさと納税のサイトをよく読んで、ご確認くださいね。

まずは、少額からでも始めてみてください!