私たちの税金はどんなことに使われているの?

お金と税金
安江一勢
27歳で税理士をしています!

20代に向けて「お金の本」を執筆したり、幸せになるお金の知識を伝えたりしています!

 

給料から差し引かれている所得税。

モノやサービスを買う時に支払う消費税。

亡くなった方の財産をもらう時に納める相続税に、お金などをもらった時に納める贈与税。

会社が利益を出したら、納める法人税。

などなど。

 

私たちは、多くの税金を納めています。

 

では、この納めた税金。

いったい何に使われているのでしょうか?

 

あなたは自分が納めている税金が何に使われているか、知っていますか?

 

令和2年分の歳出合計は102兆円

国税庁のデータによると、令和2年分の歳出(税金の支出額)合計は102兆6580億円だったそうです。

 

その内訳はというと、

 

社会保障関係費:34.9%

公共事業関係費:6.7%

文教及び科学振興費:5.4%

防衛関係費:5.2%

経済協力費:0.5%

その他:9.2%

地方交付税交付金等:15.4%

国債費:22.7%

 

これだけじゃ、分からないですよね(笑)

ということで、一つずつ、解説していきます。

 

社会保障関係費:35兆8608億円

全体の3割超を占めるこの歳出は、国民の安心した生活を支える「社会保障」に使われているお金です。

社会保障とは、医療、年金、福祉、介護、生活保護などの公的サービスに対するもの。

つまり、日本の高齢化が進めば進むほど、増えていくものです。

 

平成29年度のデータですが、国民の医療費のうち、国が負担をした金額は、16兆5181億円だったそうです。

これを、国民一人当たりに換算をすると、13万円ほど

 

少子化で全体の人口が減り、高齢化で医療費がかかってしまう高齢者の数が増えていけば、この数字はどんどんと増えていくことでしょう。

そうなると、歳出の社会保障費は今以上にかかってくることでしょう。

 

その分だけ、経済が発展し、税収が上がれば良いのですが、なかなかそう上手くはいきません。

そうなると、このままでは、いつか制度自体が破綻してしまうのでは無いかと、心配になる部分ですね。

 

公共事業関係費:6兆8571億円

この歳出は、道路や住宅、公園、下水道、ダムなど、経済活動や私たちの生活の基盤を整えてくれているものに使われるものです。

 

道路が整備されていることであったり、安らげる公園が街中にあること。

安心して水を飲めていることも、災害が大きく広がらないために予防がされていること。

 

それらは当たり前に思ってしまいがちですが、当たり前ではありません。

もしも、税金がなければ、これらは荒れ放題です。

 

日本に住んでいる私たちからすれば、気付きにくいかもしれませんが、これらは私たちが安心して過ごすためにも、欠かせない税金の使い道ですよね。

 

文教及び科学振興費:5兆5055億円

文教及び科学振興費は、教育や科学技術の発展のために使われている歳出です。

 

内訳としては、全体の4割が教科書代や国公立大学等への援助費として、3割が公立小中学校の先生の給与として、残る3割が宇宙開発や海洋開発などの科学技術の振興として、使われています。

 

教育費のうち、国が税金によって負担をしてくれている、生徒一人あたりの年間教育費としては、小学生には885,000円ほど、中学生には1,043,000円ほど、高校生(全日制)には988,000円ほどだそうです。

これからの未来を担う子どもたちへのお金は、是非ともどんどん使ってもらいたいところですね。

 

また、科学技術振興費としては、コンピューターなどのITの研究開発にも使われ、日本が世界と競争をしていくためにも、世界の発展のためにも、欠かせない歳出であると言えます。

 

地方交付税交付金等:15兆8093億円

この歳出は、地方ごとで格差が生まれないための調整金のようなものです。

 

都道府県や市町村は、警察や消防などの公的サービスを行うために、地方税を集めています。

ただ、それぞれの地方ごとに、経済力や人口の違いなどによって、財政力に差が生まれてしまいます。

 

「うちの町は貧乏だから、警察は雇えません、火事になっても消防車を出せません」

では、大問題ですよね。

 

そこで、各地方の調整を図るものが、この地方交付税交付金です。

 

私たちが都会に住んでも田舎に住んでも、同じように安心した生活を送れているのは、この歳出のおかげであると言えますね。

 

どうなる?これからの日本

この他にも、経済発展国に支援をする経済協力金や国を守るための防衛関係費などもありますが、主な使い道はこれまでお伝えをしてきたものです。

 

こんなことに税金が使われているんだなあと思って頂けたら、あなたのお金の知識は昨日よりも今日高まったでしょう。

 

そして、最後に。

これらの他にもう一つ、忘れてはならない項目があります。

 

それは、国債の返済金です。

国債とは、国の借金のことであり、私たち国民が返さなければならないお金です。

 

国が税収(歳入)だけで、これらの歳出を補えたら良いのですが、たとえ歳入が不足していたとしても、国民のために行わなければならない政策や事業などがあります。

そんな時に、その差額を補うものとして、発行されるものが国債です。

 

令和2年度に発行された国債は49兆円

令和2年度の末の国債残高は、964兆円にもなるそうです。

 

これを国民一人当たりに換算すると、なんと、一人当たり769万円

つまり、私たち国民一人ひとりが、769万円もの借金を背負っているということになります。

そして、この借金は、どんどんと増えていく…。

 

借金には、必ず利息がかかります。

冒頭でお伝えした令和2年の歳出合計の中でも、国債費の割合は、22.7%で、金額にすると、23兆3515億円です。

国債費の中には、元本の返済だけでなく、利息の金額が含まれています。

 

今後、一切、国債が増えなかったとしても、このままのペースでは、全額返済するためには、40年以上かかります。

 

これからの日本、どうなるのでしょうか?

 

それでも、安心しても良い

「どんどん、国の借金が増えていったら、日本がギリシャのように破綻をしてしまうのでは無いか?」

そんな声がよく挙がります。

 

しかし、専門家たちの意見を集めると、そんなことは無いそうです。

なかなか強引な方法ではありますが、いろいろと方法や手段はあるそうで。

 

気になる方は経済に関する専門書や経済誌を読まれてみてくださいね。

 

ただ、

「大丈夫なら、何も心配しなくて良いじゃん」

というわけではありません。

 

消費税が8%から10%に上がったのは、歳出のうちの社会保障費が増えてきたことによるものが大きな理由の一つです。

となれば、この社会保障費が、少子高齢化でさらに増えていったら…?

 

そうです。

また、増税という流れは必然だと言えるでしょう。

 

そんな時。

「聞いてないよ」「このままでは生活が厳しくなる」

ではなく。

 

そうなることをあらかじめ、頭に入れておいて、増税がされても大丈夫なように準備をしておくということが大切では無いでしょうか?

 

私たち、国民一人ひとりが、今よりもお金や税金の知識を深めることができれば、国の仕組みももっと良い方に変わるかもしれませんね。

流されないように、いつの間にか自分にとって不利な世の中にならないように。

 

知識をしっかりと身につけておきましょうね。

 

本日もお読み頂き、ありがとうございました。

参考:国税庁ホームページ(https://www.nta.go.jp/taxes/kids/hatten/page17.htm)