夢のマイホーム。
建築をすると、あなたは一城の主です。
マイホームを取得する際には、大きなお金が動きます。
何千万円もののお金を借りることになったり、両親からお金を援助してもらう方もいるでしょう。
そんな時、お金のことを考えなければいけないのは、他の誰でもないあなたです。(または旦那さん又は奥さん)
不動産会社は、建ててほしいからこそ、無責任に「あなたの収入なら大丈夫」と言ってきます。
銀行は、返せる人に対しては「この年収があれば、これくらいまでは貸せます」と、あなたの人生プランなどは気にすることなく、言ってきます。
相手も商売です。
結局のところ、自分のことは自分で考えなければなりません。
「え?そんなお金が発生するの?知らなかった」
そうならないように、マイホームを取得する際・取得した後に発生する税金について、お伝えをしていきます。
知らないからこそ、不安になる。
まずは、税金の知識を身につけることから始めましょう。
取得した時にかかってくる税金
取得した時にかかってくる主な税金はこれらです。
印紙税
マイホームを購入する際またはマイホームを建築する際、不動産会社や建築会社と契約書を締結します。
そのときに生じるのが「印紙税」です。
印紙税は契約金額によって、その金額が変わります。
だいたい、1万円から3万円程度です。
収入印紙の購入をもって、印紙税の納税とみなされます。
登録免許税
次は登録免許税です。
これは、マイホームが完成したときに、その事実を国に証明をする「登記」というものを行います。
その際に、登録の際の税金として、「登録免許税」の納付が行われます。
登記は、基本的に司法書士さんにお願いをすることが多く、司法書士への報酬の中に、この登録免許税は含まれています。
マイホーム代金と同時に請求をされることがほとんどなので、支払っている感覚はあまりないかもしれませんが、実は納税をしています。
※贈与税
余談として、贈与税についても触れておきます。
贈与については、他の記事(「お金をもらったときの税金」)でもご説明をしている通り、一定の金額を超えて、お金をもらうと、もらった人に税金がかかってきます。
家を買うときには、両親から援助を受けることもあるでしょう。
そんなときに、気を付けておかないと、贈与税が発生してしまうことがあります。
住宅資金の贈与については、しっかりとした手続きを踏むと、一定の金額までは贈与税はかかりません。
マイホーム建築の際に、援助を受ける場合には、思わぬ税金を払わなくて良いように気をつけておきましょう。
取得した後にかかってくる税金
次は、マイホームを取得した後にかかってくる税金です。
建築直後に1度のみかかってくるものと、毎年継続的にかかってくるものの2つがあります。
不動産取得税
マイホームを取得又は建築した後に、そのマイホームの大きさや土地の価値の高さに応じて、「不動産取得税」というものを納めなければなりません。
1回きりです。一度納めたら、終わりです。
不動産取得税は新築の場合には、期限内に申告をすることで大幅に減税をすることができますが、面倒だなと思って申告を後回しにしていると、想像以上に高額な税金を納めることとなってしまいます。
税金関係は、期限を過ぎてしまうと、どうしようもありません。納めるしかありません。
「知りませんでした」では済まされないものが税金です。
払わなくて良い金額を払わなくて良いように、税金関係(特に不動産取得税)については、期限を意識するようにしましょう。
固定資産税
次は、毎年納めなければならない税金です。
それが「固定資産税」です。
毎年4月ごろ、市町村の方から「固定資産税納税通知書」というものが届き、年4回に分けて、固定資産税を納税しなければなりません。
不動産をあなたが持ち続ける限り、固定資産税を納める義務が生じます。
納める税額は、不動産取得税と同様、マイホームの大きさと土地の価値により、変動します。
東京の一等地なんかにマイホームを建築してしまうと、固定資産税だけでも、毎年相当な金額になるでしょう。
住宅ローンの返済だけでなく、固定資産税の納税が毎年発生することも、収支計算にしっかりと入れておきましょう。
取得することで安くなる税金
さて、ここまで、納めることばかりをお伝えしてきましたが、マイホームを取得することで、税金が安くなることもあります。
それが「住宅ローン控除」と言われるものです。
所得税・住民税
住宅ローン控除はいろいろと種類があるので、ここでは最も一般的なものをお伝えします。
マイホームを住宅ローンによって、取得した場合、安くなる税金は、毎年の所得税と住民税です。
所得税と住民税は会社員の方であれば、毎年の給与明細から引かれるもので、住宅ローン控除が適用されると、大幅に引かれる税金が減り、手取りが増えます。
基本的には、10 年(新型コロナウイルスの影響により、10 年以上になるものもあります)もの間、所得税と住民税が軽減されます。
マイホームを取得した年のみ、確定申告をしなければなりませんが、2年目以降は年末調整でその処理は終わります。
ローンや固定資産税など、支払うものは増えるけれど、手取りも一定期間は増える。
うまくバランスが取れている制度ですね。
ただ、住宅ローン控除は、あまりに収入が高い人の場合には、適用できませんので、一般的な会社員を想定されて創設された制度なのでしょう。
あなたがエリートサラリーマンであったりだとか、バリバリの経営者の場合には、あまりメリットを受けれないかもしれませんね。
お金持ちには、厳しいですね(笑)
売却するときにかかってくる税金
最後は、いつの日かマイホームを手放すときの税金です。
少し先の未来の話になるかもしれませんが、マイホームを売るときにも、税金がかかることを頭の片隅に入れておきましょう。
譲渡所得税等(所得税・住民税)
マイホームを売却する際には、その利益に対して、譲渡所得税及び住民税が課税されます。
税率は、そのマイホームを5年を超えて住んでからの売却である場合には、20.315パーセントです。
5年以内である場合には、39.63パーセントの税率です。
利益の計算方法については、長くなってしまうので、また別の記事でお伝えしようとは思いますが、マイホームの売却については、3,000万円の利益までは、一定の要件の元、税金がかかりません。
そのため、よっぽどその家が高く売れない限り、税金が発生することはないでしょう。
マイホームを売る際には、税金を納めることがあるということだけ、知識として知っておいてくださいね。
想像もしていない税金の納税に慌てることのないように。
簡単な税金の知識くらいは身につけておきましょう!
大きな買い物をするときには事前に専門家に相談をしよう
思っていたよりも、いろんな場面で、税金がかかってくるなと思われたのではないでしょうか?
マイホームのような大きな買い物をするときには、自分ひとりで考えすぎずに、事前に専門家に相談をするようにしてください。
営業マンや銀行マンの情報がすべてではありません。
ときには間違っていることだってあります。
なぜなら、その人たちは、税金のプロでもお金のプロでもないからです。
税金のことは税金のプロに。お金のことはお金のプロに。
詳しい方の意見を踏まえて、選択をするようにしてください。
そして、思わぬトラップに引っかからないように、あなた自身も最低限の知識は身につけるようにしておきましょう。
「あのとき、こうしておけば良かった」
「あのとき、このことを知っていたら損をしなかったのに」
そうならないように。
お金と税金の知識を一つでも多く身につけ、頼るべき時は専門家に頼りましょう。
お金は大切なものだからこそ。
後悔のない使い方をしていってくださいね。
20代に向けて「お金の本」を執筆したり、幸せになるお金の知識を伝えたりしています!