私たちにもっとも身近であると言える税金。
それは「消費税」です。
1989年(平成元年)に日本で初めて「消費税」が導入され、その時の消費税率は3パーセントでした。
そこから、5パーセント、8パーセントと上がっていき、2019年10月より、10パーセントとなりました。
コンビニで商品を買うとき、携帯代を払うとき、電車に乗るとき、レストランで食事をするとき。
すべて、消費税が課税されます。
では、この消費税について、あなたはどれくらい知っていますか?
増税傾向にある消費税。これからは一体どうなるのでしょうか?
消費税のかんたんな仕組み
日本には、さまざまな税金がありますが、消費税は他の税金と少し性質が違います。
個人事業主の儲けに対して課税される「所得税」、会社の利益に対して課税される「法人税」、亡くなった際の純財産に課税される「相続税」。
これらは利益や純財産に対して課税されるため「稼いだ分だけ多く取る」ような仕組みです。
マイナスが出た場合には、基本的に納税はありません。
それに対して、消費税は、自身の所得や利益に関係なく、消費という行為をした方に対して、広く公平に課される仕組みになっています。
そのため、小学生であっても、大社長であっても、同じ10パーセントの消費税が課税されることになります。
会社員の方が納めている所得税は、給料から天引きされるという形式のため、なかなか納税を意識することはありませんが、消費税は払う際に必ず意識をさせられます。
その分、身近な税金であるとも言えますよね。
日本の消費税は高い?
では、この消費税。
あなたは高いと思いますか?安いと思いますか?
実は…。
日本は、諸外国と比べると、とても消費税が安い国です。
「10パーセントで安いなんて…」
そう、思ってしまいますよね。
それではいったい他の国はと言うと…。
なんと、消費税率の世界の平均値は「19パーセント」です。
なお、消費税は他の国では「付加価値税」と言われているので、ここでは、その付加価値税を消費税と置き換えてお伝えを致します。
意味はほぼほぼ一緒なので、同じだと思ってもらって大丈夫です。
さて、この19パーセントの消費税率。
これはあくまでも「平均値」です。
ヨーロッパでは、ほとんどの国が、この平均値以上の消費税率となっています。
では、世界で一番消費税率が高い国は、何パーセントだと思いますか?
正解は…。
「27パーセント」
ハンガリーの消費税率です。
高いですよねえ。
10,000円の物を買ったら、2700円が税金です。
税抜500円の定食を頼んだら、635円になります(笑)
そう考えると、10パーセントの日本は、まだまだ安い方だと言えますね。
これからの日本の消費税はどうなる?
今は10パーセントの日本の消費税ですが、実は「いずれ25パーセントくらいまでは上げた方が良いのではないか?」という議論が日本の中でも行われています。
国が財政難になればなるほど、税収で賄うしかありません。
財務省が発表しているデータ(2020年度)によると、現在の日本の税収のうち、全体のおよそ35パーセントが消費税からの税収です。
この部分の割合を上げるためには、消費税率を上げてしまうのが手取り早い。
そんなとき、税収を上げやすく、国民から公平に取りやすい税金が消費税なので、増税の議論がされることは必然の流れだといえます。
ちなみに、日本の税制はドイツの税制を参考にしている部分が多いそうです。
ドイツの消費税率は19パーセント。
いずれは日本もこれくらいまでは上がるかもしれませんね。
なお、消費税の税収は、年金・医療・介護・少子化といったものに充てられることが法律で決められています。
ヨーロッパは、消費税率が高いだけあって、これらの社会保障は手厚く、しっかりとしています。
高いことには理由があるということですね。
世界一幸せな国の消費税率は…?
国連が発表している「世界幸福度ランキング」。
このランキングで、2018年から2020年の3年連続で1位となった国があります。
その国とは「フィンランド」です。
そんな世界一幸せな国であるフィンランドの消費税率は、「24パーセント」。
日本とは、比べ物にならないほど高いですよね。
では、なぜ、こんなにも税率が高いのに、国民が幸福だと感じているのでしょうか?
それは、フィンランドは生まれてから死ぬまで、国に保障されていると言って良いほど、社会保障が手厚い国だということが理由のひとつに挙げられます。
医療費は無料。難しい手術や出産にかかるお金もかかりません。
また、学費も無料です。小学校から大学院まで、すべて無料です。
これだけでなく、その他の保障も手厚く、国民は国に守られています。
いずれ、日本もそのような仕組みになるのでしょうか?
消費税が高くて、社会保障が手厚い国か。
今のままの消費税で、今くらいの社会保障か。
あなたはどちらの日本が好きですか?
日本の幸福度は?
ちなみに、先ほどの世界幸福度ランキング2020。
私たちが暮らしている日本の順位は何位だったと思いますか?
ランキングの対象である153カ国のうち、日本の順位は「62位」。
この順位。高いですか?低いですか?
謙虚な国民性である日本人ではありますが…。
美味しい食事、平和な街、経済の発展。
これだけ恵まれているのだから、もっと幸福を感じても良いのではないかと思うのは、私だけでしょうか?
せっかく、日本人として生まれたからには、「幸せだ」と思える国にしていきたいですよね。
本日もお読み頂き、ありがとうございました。
(参照:世界幸福度ランキング2020)
https://happiness-report.s3.amazonaws.com/2020/WHR20.pdf
20代に向けて「お金の本」を執筆したり、幸せになるお金の知識を伝えたりしています!