年収1,000万円。
それは、なかなか夢のある数字です。
社会である程度活躍されている方であれば、おそらくこの数字までは行くことでしょう。
夢のある数字ではありますが、目指せない数字ではありません。
厚生労働省が出しているデータによると、全世帯のうち、年収が1,000万円を超えている世帯は、10%でした。
これを多いと見るか、少ないと見るか。
10世帯に1世帯は1,000万円以上の年収があると考えると、それほど遠くなく思いませんか?
年収1000万円あっても使えるお金は…
ここであなたにひとつ質問です。
年収1,000万円を稼がれている会社員の方は、税金や社会保険を引かれた後のお金はどれくらい残ると思いますか?
”実際に使える”お金はどのくらいだと思いますか?
(独身で社会保険に加入しているものとして概算試算)
答えを言います。
「712万円」です。
どうですか?
多いと思いましたか?少ないと思いましたか?
内訳にすると、こうです。
所得税:78万円
住民税:60万円
社会保険料:150万円
これらを差し引き、残りは、712万円。
毎月の給与として、通帳に振り込まれる金額は、夏のボーナスが1ヶ月、冬のボーナスが2ヶ月だと仮定をして、47万円(712万円÷15ヶ月)に。
年収が高いということは、それなりに仕事のスキルが必要であったり、会社でのポジションも相当なものがあることでしょう。
そう考えると、なんだかもらえるお金としては低く感じてしまいますよね。
なぜ、こんなにも引かれるのか
せっかく、1,000万円稼いでも、3割も引かれてしまう。
では、いったい何がこんなにも引かれているのでしょうか?
所得税
これは、日本に対して納める税金です。
所得税は収入が多くなればなるほど、課せられる税率が上がっていきます。
新卒の社会人などの、まだまだ年収が低い方は5%の税率ですが、年収が高い人や一流のプロスポーツ選手の人は45%の税率が課せられます。
1億円稼いでも、半分は税金。
そう考えると、この所得税というのは、とても恐ろしい仕組みです。
住民税
これは、住んでいる都道府県と市町村にそれぞれ納める税金です。
多少は地域によって、差がありますが、基本的な税率は一律10%。
年収が高かろうと、低かろうと、10%の税率が課されます。
そのため、年収が200万円ほどの方であっても、10%の住民税は納めなければならず、所得税と合わせて、15%の税率が課されます。
年収200万円の方で所得税と住民税の計算をすると、12万円ほどに。
生活費のことを考えると、なかなか負担が大きいですよね。
社会保険料
これは、税金ではないんですが、税金のようなものです(笑)
社会保険料は払うことで、医療費が3割負担になったり、将来年金がもらえたりするものです。
勤めている会社が社会保険に加入をしている場合には、この社会保険料が引かれ、個人商店などで加入していない場合には、自分で国民健康保険や国民年金を払うことになります。
国民健康保険と国民年金の方は、計算がややこしい上に、市町村によって違いますので、ここでは、社会保険の計算の目安をお伝えします。
それは、収入の15%です。
年収1,000万円であれば、150万円。年収200万円であれば、30万円。
なかなか重い金額です。
先ほどの年収1,000万円の方の控除の内訳の中でも、一番大きな割合を占めているのは、社会保険料の部分。
あまり意識していないかもしれませんが、そこそこの金額を払っています。
支払った分、将来年金をもらうことができれば、良いのですが…。
このご時世。今の20代の方が年金をもらう年齢になる頃には、もうもらえないことも予想されます。
そうなってしまうと、何のために払っているか、わからなくなってしまいますよね…。
そのため、年金については、あまり期待しすぎずに、自分で積み立てるようにしておいてくださいね。
自分でやっておく方が確実ですから。
それでも、お金はしっかり稼ごう!
いかがでしたか?
毎月の給与から引かれているため、知らなかったという方も多かったかもしれません。
知らないうちに、あなたはこんなにも納税をしています。
そう考えると、税金の使い道は、やはり私たちの生活が良くなるように使ってもらいたいものですね。
ちなみに、所得税のことをお伝えした際に、年収が多い方が課せられる税率が高いとお伝えしましたが、だからといって、年収を上げることを止めろと言っているわけではありません。
税金は、稼いでいる金額以上を取ることはありません。
稼いだ金額の中から課せられます。
そのため、いくら税金を納めたとしても、使えるお金が多い方が、そのお金をあなたの好きなものに使うことができます。
年収が高ければ良いというわけではありませんが、幸せを買うためにも、しっかりとお金を稼ぎましょう!
年収を上げるためには、良いお金の使い方をして、自分を高めて…。
お金の考え方を磨くことが何よりもの早道です。
ぜひ、それらのスキルも高めていってくださいね。
本日もお読み頂き、ありがとうございました!