今までの経験の中で、もしもランキングを付けるとするならば。
必ず上位に上がってくる経験。
それは「お金がない」と言う経験です。
「経験は買ってでもしろ」とよく言いますが、その中でも、出来るだけ若いうちにお金がないという経験をしておけると、今後の人生が豊かになるのではないかと思います。
生まれた環境は変えられません。子供時代に育つ経済環境は変えられません。
ただ、それは大きな経験になります。
もしも、あなたが「お金がない」という経験をしたことがあるならば。
または、現在進行形でしているならば。
それは、後々のあなたの人生で、かけがえのない財産のような経験になること、間違いありませんよ。
貧乏だった学生時代
私が税理士試験の受験生だった19歳から21歳までの3年間。
母子家庭だったこともあり、家族には迷惑をかけまいと、奨学金とアルバイトで、学費と生活費を工面していました。
勉強も朝から晩までしていたので、アルバイトをする時間も限られています。
アルバイトのしすぎで、学業が疎かになっては、元も子もありませんから。
借りた奨学金のほとんどは学費と家賃で消えてしまいました。
生きるためのお金はアルバイトで自分で稼いでいましたが、アルバイトは週10時間までに抑えていたので、大体月のアルバイト収入が4万円〜5万円ほど。
その中で生活をしていました。
削れるものは削りました。光熱費の節約のために朝から晩まで学校へ行き、家賃1.9万円のボロボロのアパートに住んでいたため、洗濯機を置くスペースすらなく、洗濯は近くのコインランドリーへ行っていました。
食費は極限まで削り、1週間毎日そうめんだったこともありました。
1日の予算はだいたい500円くらいでしたね。
テスト前はアルバイトに入らないように調整をしていたので、その時のための貯金もしておかなければなりませんでしたから。
2万円から3万円を使って、残りは貯金という生活でした。
遊ぶお金なんてあるわけもなく、欲しいものなんて、一つも買えませんでした。
それでも、学費を払った以上、払った金額以上の価値を回収しなけばと、とにかく勉強に励みました。
お金があろうと、無かろうと、勉強は出来ましたからね。
今、思うと、お金がなかったから、あんなに頑張れたんだと思います。
多い時で1日21時間くらい勉強してました。
ご飯を食べている時も、信号待ちをしている時も、トイレをしている時も。ずっと勉強してましたね。
結局、専門学校の3年間で休んだ日は、片手で数えられるほど。
勉強だらけで駆け抜けた3年間でしたが、そのおかげで、九州最年少税理士になることができたりと、今のさまざまな実績を積み上げることができたりと、結果もついてきたので、努力が報われる形にもなりました。
そして、何より、努力できるという自信を身につけることができたことが、自分としても財産となりました。
”無い”からこそ、その大切さに気付ける
ここまで、極端な例は少ないかもしれませんが、「お金がない」という経験は貴重です。
私たち人間は当たり前にあるものに大切さを感じにくい生き物です。
水を使えることだって、世界を見渡せば、それだけで恵まれています。
携帯電話が使えることだって、布団でゆっくり寝れることだって。
恵まれていることで、気づけないことってたくさんありますよね。
そう考えると、「お金がない」という経験をすることで、1円のありがたみを感じることができますよね。
こればっかりは、本を読むだけでは、人から聞くだけでは得られないもの。
だからこそ、価値ある経験です。
お金がないから、「自分はダメなんだ」「恵まれていないんだ」「なんてツイていないんだろう」ではなくて。
お金がないからこそ、「どうすれば現状を打破できるか?」「どうすればお金に困らなくなるか?」「どうすればお金に恵まれるか?」ということを真剣に考えられるのではないでしょうか?
お金がないことを嘆いているだけでは、お金は一生やって来ません。
今の延長線上は今のまま。
未来を変えたければ、今を変えましょう。
飢えこそが行動のモチベーションに
そして、そんな今を変えるためには、やはりシンプルですが、行動あるのみです。
今のままの給料ではやっていけないなら、給料を上げる努力をするか、転職を考えるか、副業をしてみるか。
何かのビジネスをしていたとして、思ったように稼げていないなら、何が悪いのか、どうしたらもっと稼げるのかを真剣に考えて、試してみたりだとか。
今に感謝をすること、今を楽しむことももちろん大切ですが…。
あなたの理想が今でないとするならば、向上をして、成長をして、変化をするために、行動をしていきましょう。
飢えているからこそ、行動をすることができます。
満腹だと、寝てしまうだけ。
飢えを満たすためにも、小さくても良いので、行動をし、前へと進みましょう。
小さな変化がいずれ大きな成長になります。
「お金がない」からこそ。
その経験をどう捉えるか。
お金の考え方、経験の捉え方ひとつで、今は未来は変わっていきます。
ぜひ、良い方の考え方で、捉え方で、理想の未来へと自分の未来を変えていってくださいね。
本日もお読み頂き、ありがとうございました。
20代に向けて「お金の本」を執筆したり、幸せになるお金の知識を伝えたりしています!