銀行の仕組みと付き合い方

お金の知識
安江一勢
27歳で税理士をしています!

20代に向けて「お金の本」を執筆したり、幸せになるお金の知識を伝えたりしています!

 

「銀行が潰れる」

そんなことを考えたことがない方も多いのではないでしょうか?

 

しかし、銀行もひとつの会社です。

お金を貸し借りすることで、成り立っているビジネスです。

 

となると、潰れてしまうことだって、ありえます。

 

「投資なんか怖くてできない。預金に預けていれば減ることがないから安全だ」

果たして、本当にそうでしょうか…?

 

お金を預けているのではなく貸している

あなたが会社から現金で給料をもらったとします。

 

「このまま持っていて盗られても嫌だから銀行に預けよう」

そう思って、銀行にお金を預けたとします。

 

これ、実は、「預けている」わけではありません。

銀行にお金を「貸している」のです。

 

私たちからすれば、お金を預けている感覚ですよね?

しかし、もしも、お金を銀行に預けているのではあれば、ATMに預けたお金をあなたが引き出そうとした時。預けたそのお金を引き出せるはずです。

 

けれど、実際には、誰かが預けたお金を引き出すことになります。

 

お札の番号を控えてから、ATMに入れて、そして引き出してみてください。

きっと、違う番号のお札が出てくることでしょう。

 

小銭も同じですよね?

令和元年の小銭を預け入れたにも関わらず、引き出す小銭は平成25年だったりします。

 

当たり前に思ってしまっているかもしれませんが、違うお金を受け取るのであれば、それは預けているとは言えません。

 

コインロッカーに入れた荷物が中身が同じで違う人のものになっていたら嫌ですよね?

入れたものを引き取れる。これが”預ける”です。

 

そう考えると、私たちは銀行にお金を”預けている”とは言えず、お金を”貸している”ということになります。

貸しているお金を返してもらっているだけです。

 

「お金を貸すな」と小さい時から教わっておきながら、私たちは知らない間にお金を貸しまくっていることになります。

なんだか、そのように考えると、少し怖くなりますよね。

 

銀行の仕組み

ここで簡単に銀行の仕組みをお伝えしたいと思います。

 

あなたは、銀行は何で儲けていると思いますか?

 

まずは、「利息」です。

次に「運用」です。

 

銀行は、お客様から預かった(借りた)お金を他の人に貸したり、会社や国などで運用をしたりしています。

お金を誰かに貸すときには、利息をもらいます。

これが収益源のひとつです。

 

以前は、これだけで成り立っていたのですが、今は金利が低い時代。

なかなかこれだけではやっていくことができません。

 

となると、どうにかしてお金を増やさなければならない。

そこで株式投資などでお金を増やしたり、減らしたりをしています。

 

銀行もひとつの企業ですから、そうやって、利益を出していかないと、社員の給料を払うことができません。

 

お金がない人にお金を貸して、お金がある人からお金を借りる。

多少、中身や形は変われど、銀行の仕組みは今も昔もこれで成り立っています。

 

これからは銀行も潰れるとも言われています。

あなたがお金を預けている。いや、貸している銀行は安全な銀行ですか?

 

万が一、銀行が潰れたら?

では、もしも、銀行が潰れてしまったら、預けているお金はどうなるのでしょうか?

 

それは、安心してください。

今の日本の銀行には、ペイオフという制度があります。

 

これは、万が一、銀行が潰れてしまっても、預けているお金のうち、1,000万円までは保護しますよというものです。

つまり、ひとつの銀行に1,000万円以上預けなければ、あなたはリスクを負うことなく、お金を預けることができます。

 

ただ、海外の預金など、対象外の銀行もあるため、よくよく注意しておく必要があります。

どの銀行にお金を預け入れるかはあなたの自由。

だからこそ、しっかりと責任を持って、銀行を選んで、預け入れる必要があります。

 

「この銀行なら安心だろう」

そういう付き合い方で銀行と付き合っていってくださいね。

 

ちなみに、なぜ、1,000万円まで保証をしてもらえるかというと、銀行側でこのペイオフに備えての保険に入っているからです。

出た利益の中から万が一に備えて、保険料を払っています。

 

そんな背景を見ると、改めて、銀行も会社のひとつなんだなと思いますよね。

 

銀行とどう付き合うか

「銀行の人はお金のプロだから、何かあれば聞けば良い」

 

…本当にそうでしょうか?

 

銀行の人は、お金を借りたり、貸したりするプロであって、お金のプロではありません。

 

「銀行の人に勧められた株式投資だからやってみた」

「よくわからないけど、銀行の人に勧められたからNISAをやってみた」

「銀行の人に言われるまま、リボ払いでクレジットカードを契約した」

などと言ったことをよく聞きます。

 

しかし、銀行の人は詳しいから、勧めているわけではありません。

仕事だから勧めているのです。

 

投資のことは投資のプロに聞く、リボ払いのことは自分で知識として持って判断するなど、騙されないように流されないように、知識武装をしておくことは重要です。

 

「分からない」で、あなたの大切なお金を失ってしまっても良いなら、それでも良いですが…。

やっぱり嫌ですよね?

 

損をしないためにも、お金を失わないためにも、しっかりとお金の知識を身に付けていきましょう!

 

 

本日は以上になります。

お読み頂き、ありがとうございました。