勘づいてるなら、決めなさい」安江一勢×アタール恵利子『お金の真実』第二夜レポート

安江一勢オリジナルコラム(無料で読めます)

―― 勘づいてるなら、決めなさい

作家・税理士の安江一勢と、生き様コンサルタントのアタール恵利子によるトークイベント「お金の真実」。第2夜は、前日に開催された「潤沢アワード 第2回」の熱がそのまま持ち込まれた回になりました。

コメントは300件超。予定を大きく超えて2時間を走り切った夜の記録を、対談形式でお届けします。


「昨日、僕は一人で悔しくて泣きました」

恵利子:今日は「お金の真実」……のはずが、開始前から一勢さんが泣いてるんですよ。

一勢:泣いちゃいました。運転しながら喋ってたら、感情が暴走しまして。パトカーがいたので、そこだけは切り替えましたけど。

恵利子:で、なんでそんなに熱くなってるんですか。

一勢:昨日、潤沢アワードの第2回があったんです。第1回の5倍、10倍くらい良かった。感動したし、泣けたし、本当に素晴らしかったんですが……僕はただただ一人で悔しくて

もっとみんなの力を出せたな、と思うんですよね。この人のこういうところがすごいって知っているだけに、もっと魅力を伝えられたし、審査員や会場の人に見せてあげられた。それが悔しくて、夜は眠れませんでした。

恵利子:あのアワード、何がやばいかを言語化するとですね。仮に「なんとなくケーキ屋やりたいんです」くらいの仕上がりでプレゼンしたとしても——

一勢:審査員5名が英知を結集して、どうにかこいつをケーキ屋に仕立て上げられないかって考え始めるんですよ。お金はどこから集める、集客はどうする、どこでどうポジションを取る。その場で全部つくる。誰々さんとここを掛け算して、この土地でこうやって、みたいな。

恵利子:とてつもなく異次元でしたね。

一勢:3分で人生が変わる人が絶対に出てくる場なんです。実際に出ていましたし。だからこそ、そのチャンスをもっと広げてあげられたな、と思ってしまって。


チャンスをつかむのは、運ではなく「反射神経」

一勢:今の時代って、コツコツももちろん大事なんですけど、コツコツ以上にワープが起こる時代だと思っていて。突然、成功者に引っ張り上げられるとか。昨日はまさに、そういうことが起こる3分間だったわけです。

そこに向けてどう準備してきたか、どう臨むか。そういうチャンスをつかむ人が潤沢であり、人生をうまくコントロールして、結局お金にも恵まれていくんだろうなと。

恵利子:チャンスをつかむ人って、運がどうとか準備がどうとか言われますけど、私が知る限り、運動神経なんですよね。それも反射神経。

一勢:確かに。しかもそこに「あり方」が出ちゃうんですよ。想定外の質問をされた時、トラブルが起きた時に、その人が普段考えていることが出る。100点は取れなくても、80点、70点を取りに行けるというのは本当に大事だなと。

恵利子:だから、3分のプレゼンをしくじって30点しか出せなかったとしてもですよ。審査員の総評に一言返せる反射神経があれば、そこから500点叩き出して一瞬で突き抜ける人が出るわけです。

一勢:あれが社会だな、と思って見ていました。


現代の病は「不感症」

一勢:お金を稼げる人って、賢いとか特別な能力があるとか思われがちですけど、意外と**「無人島でも生きていけるか」**のほうが大事だったりするなと。今の時代は特に。

30年前、大企業が安定していた時代は、通信簿でオール4・5の人が重宝された。言うことを聞ける、集団行動ができる人が稼げた。でもAIやインターネットが出てきた時点で、そういう人の価値はどんどん減っている。オール5より、尖った10がある人。10より100みたいな。

恵利子:そうなんです。時代の流れの速さを肌感覚で、嗅覚で感じられない。五感が麻痺している「不感症」の方は、どうもお金が巡ってこないし、回らないし、稼げない。なぜかって、ずっと考えて、人の目を気にしてるからなんですよね

季節の変わり目を感じていないんですよ。

一勢:夏なのに冬服を着てるみたいな。

恵利子循環を止めているのは、あなたの不感症なんですよ。

一勢:これは本当に現代の病です。稼いだお金を使う時の喜びや幸せを感じられなくなっていたら、そもそも稼ぐ意欲も湧かないですから。情報が増えれば増えるほど不感症になりやすくて、きれいにまとまろうとする、テンプレに当てはめすぎる。もっと自分の内側の声を感じてほしいですね。


値下げは、相手にも自分にも失礼

一勢:最近あった話なんですけど。ある顧問先が業績不振で解約になって、最後の決算だけやることになったんです。金額を提示したら、先方の新しい担当の方が「高すぎる」と。その人は僕の価値を知らないので、高く見えるんですよね。

不潤沢な稼ぎ方だとしたら、ここから値下げが始まるわけです。 5万下げます、10万下げます、と。でも一度許すと、それはずっと繰り返される。しかも下げたクオリティでやったことに対して、今度は文句が来るんですよ。

恵利子:あー、あるある。

一勢:それで疲れていって、最後は自分が消耗するか、手出しすることになる。結局稼げていない、お金が残っていない。だからあり方として潤沢かどうかは、本当に大事だなと思います。

恵利子:値下げ、頭下げ、よくないですね。あれは優しさでもなんでもない。

一勢:価値を感じられていない人に届けちゃダメですし、相手に無理に買わせちゃダメなんですよ。

恵利子:値下げって、売主に対して失礼なのはもちろんですけど、同時に、自分に対してもすごく失礼なんですよ。これに気づかないと。

一勢:外注費を叩くのも同じですよね。安いところにひたすら頼む。低賃金で働かせておいて、その人がいなくなったら「根性がなかったね」と言い出す。そもそも、という話なんですけど。


迷ったら高いほう。背伸びしない自己投資は意味がない

恵利子:潤沢クラブ終身名誉顧問・永倉ボスの言葉ですけど、**「迷ったら右、迷ったら高いほう」**です。

一勢:成長しよう、良くなろうと言っている時に、良くなるのはどっちですかとなったら、当然そっちですよね。もちろん高ければいいわけではないですけど、高いほうが圧倒的にステージアップできるのは間違いない。

よくあるのが「お金があったらやります」。お金があったらこのブランドの服を買おうかな、みたいな。でもこの思考回路では、お金は入ってこないんです。 そのマインドにならない限りその未来は来ないので、一生叶わない。

「怖いな、痛いな」くらいじゃないと、価値観は変わらないんですよ。背伸びしなくても届く自己投資は、意外と効果が出ない。

恵利子:私もやったからこそ言いますけど、できる範囲の自己投資なんて金の無駄だからやめちまえと思います。だったらそれを元手に、肝が冷える仕事をしよう、と。

一勢:自分のステージや思考を変えるためにやるものなのに、同じものを買ってしまったら一緒ですからね。

恵利子:同じブランドの、同じ系統の、同じ価格帯の新作を買い続けている。それはイコール、成長ゼロなんですよ。 でもなぜかご満悦で、本人は気づいていない。


「安いね」と言わせたら勝ち

一勢:昨日のアワードでも「安い」って言われていた方がいましたけど、安いと言われたら結構勝ちなんですよ。

人って基本的に安く買いたいと思っているはずなんです。その前提を超えて「安いね」と言わせるって、それだけ価値が上回っているということなので。ここにすべてが詰まっている気がしますね。

恵利子:潤沢クラブでみんなが4ヶ月で変わっていくのって、一番はここだなと思っていて。普段の買い物で1円でも安く、1円も損したくない、という世界線から、「高いのに安い」というものの価値が見えて、中長期でお金を扱えるようになった人間から潤沢になります。

一勢:人は全員、価値で物事を考えているんです。だからブランド品も買うし、ユニクロもいいと言える。必要のないものにはお金をかけず、価値があるものにはひたすらかける。これがお金に困らない人のお金の捉え方です。

逆に安い・高いばかりで見ている人は、本当にかけなきゃいけないところを安く抑えて、どうでもいいところにお金をかけてしまう。だから選ばれないし、価値も上がらないし、回すお金もずっと小さいままになる。

恵利子:ご自身の買い物癖って履歴で残ってると思ったほうがいいですよ。透明なレシートが、あなたの背中についてると思ってください。


時間という資産を、ドロドロに溶かしていないか

一勢:この手の話で外せないのが、お金と一緒に「時間」という資産もあるということで。

よくあるのが、1,500円の本がもったいないからと、YouTubeやネットで同じ情報を探し回る。どれだけ時間がかかるんだ、という話なんですよ。

恵利子:話を聞きに行くとか、構ってもらいに行くとか。承認欲求で意外と行動できていそうな人ほど、決めないんです。移動は得意、ミーハーで、影響力のある人のところには乗りたい。でも、決めないの。

一勢:締め切りで煽ってあげないと、背中もお尻も頭も押されないと決められない。

恵利子:しかも、やっと決めたと思ったら「すごく押されたので決めさせられました」みたいな。

一勢:僕、それを言われたら切れちゃうやつですね。

恵利子:頑張るのか頑張らないのか、行くのか行かないのか、関わるのか関わらないのか。このいちいちの決め事を、チューインガムみたいにニチャニチャ噛んでるんじゃねえよって話なんですよ。日常の決断回数が少なすぎて、慣れていないんです。

一勢:しかも僕たちは老いるので、判断力はどんどん鈍っていくわけです。後回し癖を人生の後ろに送り続けたら、本当に決められなくなる。今が一番決められるのに。


決められない人は、依存する

恵利子:決断癖・決断回数が育っていない人って、依存するんですよね。

一勢:僕らは何かに依存して生きているわけですけど、この種の依存は良くない。結局、自分の弱さや不足感から来ているんだと思うんです。気づくのが難しいんですけど、気づかないと。

自分でちゃんと決めて、そこに一歩進めるかどうかは本当に大事です。

恵利子:だから、その後悔や未練を子どもに乗せちゃうのよね。

一勢:「自分は高卒で困ったから、この子はお受験させる」とか、よくありますけど。子どもって、そういう意味では他人ですからね。

恵利子産んだ時点で他人だから。あなたの所有物じゃありません。


人生の選択肢を増やす「トランプ理論」

一勢:今の世の中、何をするにもお金がいるんですよね。それはもう仕方がない。逆に言えば、選択肢を増やせるのがお金なんです。

僕が好きな「トランプ理論」があって。人生の選択肢を増やすというのは、手持ちの使えるカードをどれだけ増やすかという話なんです。その中でお金のカードが分厚いと、できることが多い。最強なんですよ。

だからまず稼いだほうが、いろんなものが叶うのが早い。そのために信頼だったり、時間だったり、決断だったり、違うものをちゃんと差し出さなきゃいけない。そうするとお金というカードが手に入って、そのカードをまた何かに使える。一度ちゃんとお金のカードを手に入れないと、ひたすら遠回りするしかなくなる。

恵利子:メンタルもモチベーションも、何もかも首が締まってきますよね。

一勢:少ないカードで戦うのは難しいですし、運の要素しかなくなってしまう。余裕がないと、勝てる時も逃してしまうんです。差し伸べられた手をつかめるか、もらったものを受け取れるかも含めて。


「今までの自分なら絶対に選ばない選択」をした時、人は変わる

恵利子:自分はどこからシフトしたっけ、と思い返していたんですけど、明らかに特徴が一つだけあって。誰でもできるけど、誰もがやらないやつなんですけど。

今までの自分だったら絶対にやらない選択をチョイスした時、変わりました。

一勢:めちゃくちゃ分かります。振り返ると「大したことじゃなかったな」と思うんですけど、あれくらいじゃないと本当に変わってないですね。

恵利子:「今の自分だったら」で考えちゃうと、変われないことしかしないから。先を行く人のアドバイスで、今の自分なら絶対に取らない選択を取れた時、一気に変わるんですよね。


恋愛遍歴とお金は、相関する

一勢:一部の層に刺さりそうな例え方をしますと……僕、昔は心が不安定な人としか付き合ったことがなかったんです。彼女が全員そうで、しかも自分では気づいていなかった。みんな聴く音楽の系統まで一緒なんですよ。

「僕が優しいからかな」とか思っていた時期もあったんですけど、そうじゃなくて。そういう人と付き合うのが、自分にとって安心だっただけなんです。求められている感じが楽で。

嫌だなと思って別れても、自分が成長しないと同じような人が寄ってきて、また同じことになる。それで、抜本的に変えないとダメだと思って、まったく違う環境で自分を変えたんですよね。結婚したかったので。

恵利子:幸せな結婚のために、自分の内側に抜本的な対策を打ったと。

一勢:そうです。もう絶対に、どれだけ可愛くても、どれだけ話が合っても、そういう相手とは付き合わないと決めて。そうしたら本当に出会う人が変わって、いい恋愛ができるようになりました。

恵利子:ちなみに、その鉄の意思が育つ前段階では、選ぶ基準は何だったんですか。

一勢:当時は勉強を頑張ってきた反動もあって、自己肯定感がめちゃくちゃ低かったんですよ。税理士になれば、資格を取ればモテるんじゃないか、くらいのことを20歳で思っていたので。

……これ、僕自身もそっち側だったって話ですよね。

恵利子:今日、講師が両方とも元・こじらせ側だったことが発覚しましたね。

一勢:補足しておくと、これは再現性の高い話だと思っていて。お金を稼げない人の周りには稼げない人が多いから、その思考が常識になって、やっぱり稼げないんです。だから稼ぐ人の周りに行くか、周りを一切見ずに自分が稼ぐようになるか、しかない。

僕はその世界と断絶することで、違う人たちと出会えるようになった。まったく同じ構造だと思います。

恵利子:じゃあ、そこから抜け出せた第一歩は?

一勢:きれいに話しすぎだと思われるかもしれませんが、僕はお金を稼げるようになってからです。悪いことはしていないので、稼げたというのは社会から認められた証だと思えたし、いろんなものが買えるのは単純に自信になる。ここは大きかったです。

恵利子:ここでみんな繋がるのよ。私も全く同じです。


感情の振れ幅が大きい人ほど、実は稼げる

恵利子:あんまりフォローしたくはないですけど、こじらせ体質の人って、めちゃくちゃ稼げるんですよ。

感情の起伏、エネルギーの振り幅が大きいんです。その振り子に振り回されている時は破滅的だし、自分で舵を取れずに身を滅ぼしがちなんですけど、角度を変えて解釈すると、それだけエネルギー値が大きくて、動かせる量が大きいということなんですよね。

そのエネルギーを、こじらせるほうに莫大に使うんじゃなくて、稼ぐほうに変換するだけなんです。

一勢:少なくとも「不感症」ではないですからね。ある意味ちゃんと感じている。

恵利子:そう。弱ってるふりして、めっちゃタフなの。

一勢:人より自分のことを傷つけてますからね。

恵利子:タフじゃなかったら、あんなに自分を責め続けられないから。

一勢:勝負事も、落ち込めない人は強くならないですからね。悔しさを感じられない、単に切り替えてポジティブにするというのは違う。ちゃんと落ち込んで、反省して、改善しないと結果は変わらない。 落ち込めるというのは、それだけキャパがあるということなので、可能性しかないです。

恵利子:だから変換していただきたいのは、まず「自分はダメなんだ」を**「自分はタフなんだ」に置き換える**こと。次に、自分を責める力が強かったはずなので……でも、自分責めをやめてから、というのは無理なんです。

一勢:意思って弱いですからね。

恵利子一番当てにしちゃいけないのが、自分の意思。 だから、自分を責めたままでいいから、いち早く環境を変えるんです。自分責めを直してから、収めてから、では一生無理なので。

一勢:それが最短ですよね。時間が一番高いので。時間をカットしたほうが圧倒的にコスパがいい。タイパじゃなくてコスパです。


たった一つを決めて、あとは全捨て

恵利子:3つ目にお伝えしたいのは、**「たった一つ」**です。

一勢さんなら「もうそういう相手とは付き合わない」というのが、たった一つだったわけじゃないですか。皆さんの中で、今これだけは、というのを思い浮かべてください。お金が欲しいでも、変わりたいでも、なんでもいい。具体的なほうがいいです。

思い浮かべたら、それ以外は全捨てです。

一勢:シンプルだし、早いですね。

恵利子:コツコツとか、少しずつとか、自分なりとか言ってる時点で全捨てです。

一勢:残しちゃうと、また違う要素が入ってくるんですよ。その隙間から、僕の場合で言えば「昔と同じパターン」が戻ってくる可能性が上がる。本当に叶えたいのであれば、捨てなければならない。


【体験談】3日間、全員をブロックした話

恵利子:どん底から収入の跳ね上がり率が人生で一番高かった時、何をしたかというと、退路を断ったんですよね。先を行く人のとんでもないアドバイスを、全部飲んでみた。

これ、真似してほしくないんですけど……3日で1,000万円の収入が上がった、その2日前くらいにやっていたのが。当時メンターとコーチが2人いて、200万円を投資した時期なんですけど、**「3日間だけでいいから、私とこの人以外、全員ブロックして」**と言われたんです。

一勢:ブロックしたんですか。

恵利子:しました。理由は言われないんですよ。「聞こえた? 私とこの人以外、全部ブロックして、3日間」ってもう一度言われて。その”全員”には、夫も、子どもも、親戚も含まれます。

一勢:だろうなと思って聞いていました。誰にでもできることじゃないですし、本当にやるべきかも含めて冷静に考える必要はありますよね。

恵利子:ここで、変わりたいのに変われない人は「自分なりに」やるんですよ。彼氏だけは残す、とか。チェックされるわけでもGPSがついてるわけでもないから。でも、大事なところを残した時点で負けるんですよね。

私は全部ブロックしました。分けるのが面倒くさいと思っちゃったんです。

一勢:即断が早いですよね。

恵利子:で、3日間で何が起きたかというと——LINEに割いていた時間が、丸ごと余ったんです。

朝起きてすぐチェックして、大事な人のやりとりを追って。こんなに時間を取られていたんだ、と気づかされて。その余った時間をメンターから受け取ったミッションにただただシンプルに使っていたら、数日後に3日で1,000万円の売上を超えていた。

一勢:すごい話ですね。しかも面白いのが、今これを聞いてくれている方の中に、その時ブロックされた人がいるっていう。

恵利子:もう時効です。


二人の出会いも「即決」だった

恵利子:この無茶ぶりが加速していって、2ヶ月も経たずに一勢さんに泣きついて、法人化に繋がっているんですよ。

一勢:僕は胸を張って言いますけど、ブロックされていない人間なんですよ。

恵利子:まだ出会ってなかったからね。あの数週間後の出来事です。

一勢:紹介いただいて、初めましてでZoom越しに会って。僕が考えた設計を全部飲んでくれたんですけど、あの時の表情は忘れられないです。絶対に分かってないだろうなと思いながら(笑)。でもこっちは焦っていたので。結果、数千万円はちゃんと節税できているんです。

恵利子:普通、初対面の税理士に即決しないですよね。

一勢:しないです。リアルですら会っていないですから。僕も恵利子さんのライブを見たことすらなかった人間ですし。

恵利子:金額の提示はいただいていたんですよ。年間どれくらいかかるかも。でも「なんでその値段なんだ」みたいなところは全部時短しました。

——アワード優勝者の方から「最初のお互いの印象は?」という質問も届きました。

一勢:本当に無口な方だなと思いました。お金のことが分からないから興味がないんだろうな、静かな人だなと。

恵利子専門用語の意味が、英語くらい分からなかったんですよ。

一勢:こっちはこっちで、なんとか税金を減らさないと大変なことになると聞いていたので、焦っていましたし。

恵利子:私が一勢さんを見て思ったのは……**「弟に似てる」**でした。眼鏡の感じもすごく似ていて、弟に似てるから大丈夫かなと。

つまり、パッと見の印象で専門用語は分からなかったけど、見た目で安心したんですよね。 私の不安を解消するプレゼンがどうこうという言語じゃなくて、「あり方」で決めた。即決は。

考えてみたら、めちゃくちゃ年下で、すぐ会える距離にもいない、初対面の税理士さんですよ。普通なら1週間くらい考えたくなりませんか。

一勢:僕も同じような紹介を受けることがありますけど、「考えます」と言って連絡が来ない人もいますし。

恵利子やるのやらないの、って思っちゃうんですよね。 私は迷いなく即決でした。決め手は、安心の延長線上にあった「波長が合う」というところ。

一勢:自分で言うのもなんですが、安心って本当に大事なんですよ。特にお金周りを扱う仕事をしている以上は。会社にとっても人生にとっても、お金は心臓なので。その心臓を託す人を決めるって、重い選択だと思うんです。だからこそ、後回しにしてほしくない。


お金がなかった頃の話

質問を受けて、一勢さんの学生時代の話にも及びました。

一勢:家賃2万円の家に住んでいました。福岡の、しかも結構中心地で2万円。洗濯機が置けない家だったので、週に1回コインランドリーへ。夜、エアコンをつけて勉強するとお金がかかるので、マクドナルドで100円のコーヒーを買って、朝まで勉強していました。節約のためです。

学費も生活費も全部自分で出していたので、1日5,000円くらい学費がかかっている計算で。その元を取るために、1日18時間とか21時間勉強していました。 3年くらい。夜中に問題が解けなくて発狂したこともあります。

恵利子:レベルがすごいですね。

一勢:勉強が落ち着いた時期は学費を稼がないといけないので、サイゼリヤでアルバイトを。22時から時給が上がるので、21時まで勉強して、22時から夜中まで働く、と。そりゃメンタルも安定しないですよね。

恵利子:そんな時期のデートは?

一勢:デートする時間がないんですよ。記念日にご飯へ行くくらいで、それもなるべく安いところで。……でもやっぱり、これはダメだと思います。

「この服可愛いな」「これいいな」となった時に、「じゃあこれ出すよ」と言えるのって、お金があるからじゃないですか。目の前の幸せを買いに行けるというのは、人生においてめちゃくちゃ尊いことだと思うんです。それができなかった時期が長いからこそ思う。

物が買えるから潤沢なんじゃなくて、その幸せをちゃんとつかめることが、めちゃくちゃ潤沢なんですよ。それがお金を稼ぐ魅力の一つだし、稼がなきゃいけない理由でもあると思います。


「最初から潤沢な人」は、存在しない

——「最初から潤沢な人はどのくらいの割合でいるのか」という質問も届きました。

一勢:僕の見解ですけど、ゼロだと思います。

昔、顧問先に何十億という不動産資産がある資産家のご子息がいたんです。2パターンいて、一方はギャンブルなどで資産を食いつぶしてしまった。もう一方は、自分が資産家だと知らされずに「うちはお金がないから」と言われて節制して育った。

生まれながらに圧倒的な資産はあるけれど、まったく潤沢じゃないんですよ。 悩みの数も、環境も。だから生まれた時から潤沢というのはあり得ないと思っていて、みんな潤沢じゃないところからスタートしているんじゃないかなと。

恵利子:ということは、誰にでも潤沢になる可能性があるということですよね。

一勢100%、10割です。 なれる可能性は。

恵利子:なったもん勝ちだし、決めたもん勝ちよね。私自身は、潤沢マイナススタートだったと答えます。

どんなに恵まれた環境に見える人でも、必ず悩みはあるんです。だからこそ、諦めなければみんな整うようにできてるな、といつも思っています。


疑い深い人は、なぜ貧乏なのか

恵利子:日々いろんな方にお会いする中で感じる「お金の真実」の一つが、疑い深い人は貧乏、ということですね。私もそうだったので、鉄則だと思っています。

一勢:これは膨大な統計があるんじゃないかというくらい、そう思います。多くの人が感じているのは逆かもしれないですけどね。「疑わずに信じた人が騙される」みたいな。

でも分解すると、疑い深いから周りにも疑い深い人が増えて、余計に疑い深くなって、信じられずに結局稼げない。全部繋がっているんです。

恵利子:疑うという行為も、エネルギーを膨大に使うんですよ。しかも貧乏なエネルギーの使い方で、贅沢ではない。

さらに根深いのは、疑い深い人は**人の時間を奪う「時間泥棒」**でもあるということ。決めないから。疑ってこねくり回して、相手から得られるものは全部得て、何も決めない。

一勢:それを起こしてしまっているのが自分だ、ということに、これまた気づけないのが難しいところですよね。

恵利子:なぜかというと、一見、移動力と行動力があるからです。


まとめ:勘づいてるなら、決めなさい

恵利子:今日の締めはこれです。「勘づいてるなら決めなさい」。

じゃないと、次に波長が合う波なんて、50年後になるよ。

一勢:本当にそうですよ。今日のエピソードのどこか一つでも、僕らのどちらかが「ちょっと考えます」「一旦寝かせます」と言っていたら——

恵利子今ここに、こうしていないんですよね。 潤沢アワードもなかった。

一勢:一つの返事、受け答えが、チャンスの引き金になっている。

恵利子:チャンスのリズム、タイミングのリズムが分かっているくせに、思考でねじ伏せて見送る人は、もう稼げないと思ってくれ、です。

一勢:普段から時間を大事にしているか、人を大事にしているかが、そこに全部出るんですよね。

決めきらなくても困らない現代だからこそ、決めきってほしい。昔はマンモスが来たら死んでしまうし、食べ物がなくなれば死んでしまった。今は、特に日本のような豊かな国では、簡単には死なない。だからこそ「決める・決めきる・変える」を大事にしてほしいです。

来年も同じことで悩んでいるのが良いのであれば、それでもいいと思いますけど。でも、変われますからね。本当に変われるので、変わってほしいです。


編集後記

コメント数は300件を超え、深夜11時を回ってもなお熱量の下がらない2時間でした。

前日のアワードの余韻、値付けとあり方の話、時間という資産、そして二人の出会いの即決エピソード。一見バラバラに見える話題が、最後には**「決めきること」**という一点に収束していきます。

「お金の真実」は次回で第3夜。テーマはまさに「決めきる」が中心になりそうです。


※本レポートは、トークイベントの内容を読みやすく再構成したものです。